適用例:携帯電話の周波数解析

概要

ここでは、携帯電話のモデルの作成例を示します。このモデルは、対称性を利用しました。従って、モデルの半分が解析対象となります。 このモデルは、携帯電話の形状の影響を評価するものです。音源は、スピーカー開口部にある長方形のピストンで近似しました。モデルを拡張し、内部のスピーカーを含めたものにすれば、さらに正確な結果を得ることができます

解析の手順概要

  1. 幾何形状のインポート(例えばIGESファイル)
  2. 追加のラインおよびカーブを作成
  3. サーフェスの作成
  4. メッシュ密度を決定する
  5. サーフェスのメッシュ作成
  6. プリ・プロセサーからデータのエキスポートをする
  7. このデータをPAFECフォーマットに変換する
  8. PAFECで解析を実行する
  9. ポスト・プロセサーで結果を処理する

(PAFECのプリ・プロセッサとしては、汎用のFEMAP、GiD、Hypermesh等が使えます。ここでは、FEMAPを使用ました。ポスト・プロセサーは、PAFEC-PafVuを使用しました)

オーディオ分野での適用例

PAFECフォーマットへの変換

FEMAPからの幾何学的データをPAFECの構造・音響要素に変換するには、Mesh2Pafウイザードを使います。さらに、ここでPAFECの解析に必要な追加のデータを入力します。それらデータは、周波数範囲、周波数ステップ、マイクロホンの位置等の情報です。

図1 データをPAFECフォーマットに変換

図2 スピーカー(ピストン)近くの詳細メッシュ

図3 マイクロホンの位置

PAFECでの解析計算とポスト処理

PAFECフォーマットへの変換が行われると、このデータを使ってPAFECの解析が実行できます。解析結果は、PAFEC-PafVuポスト・プロセサーで処理されます。

図4 1000Hzでの音圧分布(SPL)

図5 5000Hzでの音圧分布(SPL)

図6 周波数対音圧(SPL)グラフ

注:このモデルは、説明用として特別に作成されたものです。

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