Pathfinder | エージェントベースの緊急脱出シミュレーション

Pathfinderは緊急時の避難シミュレーションソフトです。統合されたユーザーインターフェースや3Dによる可視化機能をもち、避難時の最短経路を実際の状況に近い形で評価することができます。



Pathfinderの主な特長・機能

Pathfinderの機能紹介

FDS、PyroSim、またはDXFファイルからの避難モデルの作成

Pathfinderには、時間の節約および重複した作業を避けることを目的に設計されたいくつかの強力な機能があります。Pathfinderの革新的なフロア抽出ツールを使用することで既存のDXF、FDS、またはPyroSimファイルを迅速に避難モデルに変換することができます。インポートされた形状と正確に一致する避難モデルは、1クリックだけで作成することができます。あるいは、内蔵の描画ツールはまったくのゼロから、あるいは間取り図の画像を用いることでシミュレーション形状を作成することができます。

居住者のプロファイル

個々の居住者には特定の特性を持たせることができ、また強力なプロファイルシステムを使用することで居住者の特性を管理することができます。居住者はそれぞれスピード、初期の遅れ、サイズおよび外観をコントロールするプロファイルに属します。プロファイルはこれらの特性のそれぞれを一定とするか、シミュレーション時に一様分布または正規分布に基づいて生成することを可能にします。居住者には、建物を熟知する様々なレベルをシミュレートすることを容易にするために特定の出口を使用するよう命じることもできます。

簡単な階段作成

階段の始端と終端を2回のクリックで指定することでPathfinderに階段を追加することができます。エディターパネルを使用することであらゆる階段の勾配、方向、幅および入り口幅を編集することができます。

運動モデル

Pathfinderはエージェントベースの人工知能を使用します。各居住者には個々の特性、目標地点および知覚があります。これは居住者のグループが自身を自然な流れのパターンに組織することを可能にします。

Pathfinderは、格子に基づいてあるいは流れ場の粒子として居住者をモデル化するのではなく、連続的な3D空間で居住者を動かします。各時間ステップでは、すべてのエージェントが周囲の環境を検討し、自身の条件および目標地点に基づいた行動を取ります。

Pathfinderの中で使用される動きの技術、逆操縦 は、エージェントが特定の方向に動くコストを評価することができるこのオリジナルの操縦技術の変形です。各時間ステップでは、エージェントは、彼らの操縦行動の総合コストを最小化する方向に動きます。

テスト:実験的研究との比較

シミュレータの全体的な振る舞いを確認するために、実際の避難シナリオがPathfinderで再現され、結果は独立した研究者によって集められたデータと比較されています。左および下の結果はドアの流れの実験、「非常口およびボトルネックの能力評価」(Seyfried, et. al.)です。

可視化

Pathfinderは高品質な人間モデル、移動コース、詳細な動的レベル、および他の強力な3D可視化技術を使用する3D可視化システムを含んでいます。

テスト:シミュレータの比較

次のグラフはPathfinderと他のいくつかの避難シミュレータとの比較を示します。FDS+Evac、Simulex、およびExodusのデータは、「Fire Dynamics Simulator with Evacuation: FDS+Evac、テクニカルリファレンスおよびユーザーガイド」(Korhonen and Hostikka, 2009)から抜粋しました。

テスト:手計算との比較

シミュレータの個々の要素が適切に機能していることを確認するために、シミュレーション結果は手計算と定期的に比較されます。以下の例は、SFPEの例題との比較を示しています。居住者(及びコース)は、順序と合流速度の検出を容易にするために色分けされています。