超音波分野での適用例 |
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英国立物理学研究所の資金援助により、英国バース大学のマーティン・ヒューズ博士によって開発されたモデルに基づいた医療用超音波トランスデューサの音響解析例を以下にご紹介します。
より詳細なトランスデューサの説明は、下記論文をご参照下さい。
"Finite Element and Boundary Element Modelling of a Medical Ultrasound Transducer and its Generated Near-Field", University of Bath 2001.
直径25mm、厚さ2mmの圧電ディスクは、1.029MHzの正弦波電圧によって軸方向に分極され駆動されます。正面のマッチング・レイヤーは、λ/4の厚さを持っています。周囲の音響媒体は水です。
トランスデューサの過渡特性解析の結果を以下に示します。トランスデューサは、電極間のパルス電圧で励振されます。 以下に、変形形状のアニメーションと選択された時間ステップでの結果表示を示します。これらは、以下を説明するものです。つまり、初めに電圧パルスが圧電ディスクの上で軸方向に規則的な膨張を起こします。次に、軸方向に変化する波が、対称軸の方向へ放射状に伝播します。対称軸に達すると、放射状の波は、反射されます。放射状の波の発生は、圧力を音響媒体の中に分散させます。
トランスデューサの過渡的形状変形のアニメーション(各ステップ)![]() |
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Step 2 : |
セラミック・ディスクの軸方向への拡大 |
Step 34: |
圧縮状態の波がマッチング・レイヤーの前面から伝播して放射表面前方に移動する。そして、細長い波がディスク側面から発生します。 |
Step 54: |
細長い波は、ディスクの中央に向かって離れて行く |
Step 110: |
中央での細長い波の反射の後 |